まぁ、世間的に見てみればあたしの行動も意味分かんないだろうけど。


しょうがないでしょ?


こんな人間なんだもん。


ホントに殴ってやろうと腕をあげたあたし。


だけど李斗が言った「もう撮影するんだって。」の言葉に、あたしの行動は止められてしまった。



「ほら行くぞ。」


「う、うん…。」



まるで何も無かったかのようにスタジオ入りする李斗。


明らかに、さっきまでのふざけた雰囲気じゃなく真剣な表情。


あいつ…何者?


あたしは、すっかり変わってしまった李斗の背中を…


あっけらかんとただ見つめていたんだ。