今日は向こうのグループが来ることなくチャイムが鳴った。
自分の席に戻り、いつのまにか来ていた海堀の姿が目に入る。休んでくれたらよかったのに、とはむこうも同じことを思っているだろう。
先生が今日のことを話す間、海堀はペンポーチで隠しながらスマホを触っている。そして先生が自分の方を向くタイミングに視線を上げる。視線の配り方がワンパターンだから対策を練られているのだ。
SHLが終わり先生がいなくなった途端、あいつらが待ってましたとばかりに迫ってくる。
「三河、いいこと教えてあげる」
「いらない。クラス順位十一位のあなたから教わることなんてない」
「そんなこと言わないでよ〜。そのクラス順位は調子が悪かった時のじゃん」
朝霧の赤く塗った唇から揶揄いの言葉が放たれた。
つれない態度の私を見下しながら、長い黒髪を細い指で挟んで遊ぶ。ただそれだけのことなのに、朝霧がすると整った容姿を見せびらかしているように感じる。
美容におこづかいの大半をかけて、生まれ持った美しさにつぎ込んでいるのだ。容姿だけならクラス一、学年でも五本の指に入るだろう。
離れていても届くような甘ったるい香水の匂いや、いじめという醜悪な行為を楽しむ澄んだ笑い声……毒と砂糖を混ぜ合わせたような人間で、近くにいると胸焼けがしてくる。
自分の席に戻り、いつのまにか来ていた海堀の姿が目に入る。休んでくれたらよかったのに、とはむこうも同じことを思っているだろう。
先生が今日のことを話す間、海堀はペンポーチで隠しながらスマホを触っている。そして先生が自分の方を向くタイミングに視線を上げる。視線の配り方がワンパターンだから対策を練られているのだ。
SHLが終わり先生がいなくなった途端、あいつらが待ってましたとばかりに迫ってくる。
「三河、いいこと教えてあげる」
「いらない。クラス順位十一位のあなたから教わることなんてない」
「そんなこと言わないでよ〜。そのクラス順位は調子が悪かった時のじゃん」
朝霧の赤く塗った唇から揶揄いの言葉が放たれた。
つれない態度の私を見下しながら、長い黒髪を細い指で挟んで遊ぶ。ただそれだけのことなのに、朝霧がすると整った容姿を見せびらかしているように感じる。
美容におこづかいの大半をかけて、生まれ持った美しさにつぎ込んでいるのだ。容姿だけならクラス一、学年でも五本の指に入るだろう。
離れていても届くような甘ったるい香水の匂いや、いじめという醜悪な行為を楽しむ澄んだ笑い声……毒と砂糖を混ぜ合わせたような人間で、近くにいると胸焼けがしてくる。



