いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

ウィッグを整えた沙良木が振り向いて悲しげに微笑む。

両眼とも同じ色、執拗なほど塗り隠された傷痕、赤茶色の髪。一目見ただけではわからなくなっていた。

「それならわからないね……」

沙良木が楽しいなら否定出来ないけど、安心を得るために必死で自分を偽るのは悲しかった。

髪を染めたい人の理想を実現したような、色素の薄い艶のある地毛は隠された。いつも伏し目がちに影をさしていたまつ毛を上げて、よくある茶色の目が主張する。

「すごい。私もこんな風になれたら怖いものなしなのに」

寂しさを抜きにするとその技術はすごいと感じて、私もこんな風に出来たら化粧っけがないとかブスとか言われることもなくなるのにと思う。

「それなら三河もしてみない? 僕が教えるよ」

私の顔を見つめるなり楽しげに筆を回した。

「じゃあお言葉に甘えて」

まず顔を洗うんだけど、沙良木が使っている洗顔料を使わせてもらった。男性用のさっぱりしたものかと思いきや、花の形をした固形石鹸で柔らかな香りがふわりと昇る。