いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

「顔の印象を変えて、僕だと気付かれないようにしたいんだ」

どこか必死さを感じる筆運びに心を騒つかせながら眺めていると、筆を机に下ろす。

「来月の土曜日に大会でスピーチをすることになったんだけど、そこに同じ中学の人がいるんだ。他の高校から集まってくるからね、みんながうちの高校みたいに考えるとは限らないし、傷痕があるのはばれないようにしないと。どうせ名前も出るからいつかは気付かれるけど、それまで昔みたいに声をかけられるようなことがないように……」

筆を取り、不安を刻むように進める。
中学校はどういう訳か揃いも揃ってクズ揃いだったけど、普通は顔の傷で人を判断したりしない。それも大会に出るほど頭が働く生徒なら大抵良識を持っているはずだ。

悪意ある強迫観念に取りつかれた中学校の同級生はともかく、中学校が違う生徒についてはそれほど心配しなくてもいいと思っていた。

しかし九年間も悪意に晒され続け、不安は拭えなくなっている。

来月までに……魔物がどれくらいいるのか知らないけど、倒して傷痕を治したいと強く思った。