いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

次の日になれば昨日の傷は消えたけれども、心に爪跡は残り気分は沈んでいた。だからそっとしておいて欲しいのに、あいつらはそれを嗅ぎ付けて神経を逆撫してくるのだ。

「そんなに下向くとブスに拍車がかかるよ。もしかして顔を隠すためにしてた? それならいつもみたいに教科書で顔隠しときな」

「そりゃ一井に比べたらこのクラスは大抵ブスだけどさ、もうちょっと手加減しなよ。正論すぎてきついって」

 一井が私の顔を馬鹿にすると、通りがかった海堀が椅子に座る私を見下しながら言い、雪田は追い討ちをかけるように笑う。
 容姿のいい一井は他人の容姿を貶しても納得され、それどころか周囲から楽しみにされていた。

 こんな悪口の何が正論よ。

 男子側から笑い声が湧く。

 さらりと馬鹿にされた女子も気付かないふりか、諦めと感心が混じった声で一井さんには敵わないと話す。

 容姿がよければみんなの前で他の人を貶してもいいの? ならテストで一位を取った私はお前らみんな馬鹿と言う権利があるのかしら。

「……あなたはこんなところで人の顔笑ってないで勉強したら? 馬鹿に拍車がかかるわよ」

「は、馬鹿なのは元からだし大学受験しないから意味ないんですけど」

「別に進学を狙えるほどとは言ってない。あなたたちは遅刻ばっかりなんだからテストの点でカバーしないと欠点とるって話。ほら、今の内にノート写しとかないとテスト期間中に泣くわよ」

「余計なお世話」

 一井は図星なのか眉を寄せて吐き捨て歩き去る。

 勉強が出来ないから真面目に授業を受けてカバーする人はよく見るけど、遅刻を気にしない人はたいていテストの点数でカバーできない。

 当たり前だ、先生が話していることをその場で聞いていないし、そもそも遅刻を気にしないのは授業に感心がないからだ。

 先生がテストに出すと言ったところを聞いてないから何を覚えればいいのかわからなくなる。