いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

今日は委員会で呼び出され、六時間目が終わるとすぐ指定された場所に向かった。そこでプリントをもらい、説明を聞いたらすぐに解放される。

明日報告することが書かれた紙を持ち来た道を戻っていた。
他のクラスの人が出入りしやすいようにとの配慮か、閉めるのが面倒なのか、ドアは開け放たれていた。

そこから聴き慣れた声が私の名前を発した。

「三河ちゃんってさ、なんであんな急にキレだしたんだろうね」

「盗難が関係あるみたいだけど……三河ちゃんも定期盗まれてたし。結局昨日はどうやって帰ったんだろう」

「普通に切符買ったんじゃない?とにかくあの時の甲高い声がめっちゃ耳障りだった。いじめられて必死になるのは仕方ないけど周りの目も考えてよ」

名前が聞こえたから思わず足を止めたけど、そうしてよかった。葛田が迷惑そうに話しているところだった。

雪田が下品な笑い声を上げている時は何も言わないのに、私が追い詰められて取り乱したことは耳障りだと言い捨てることができるのか。

平気で人のことを悪く言える人だとわかっていたけどここまでとは思わなかった。

「なんか怖いよね。そもそも授業中に盗難がどうとか言われても関係ないこっちは困る……そういうのは市井さんたちと三河ちゃんだけ集めて話し合ったらいいのに」

誰も真剣に取り合ってくれない。

本当はすぐさまここから走り去りたいけど、明日のために紙をファイルに挟まなければいけない。他の人はもらった紙をなくすのもざらにあるし、紙なんかなくても覚えている範囲で用件を言えばあとは先生が補足してくれると思っている。
それでも私はすべきことを投げ捨てられなかった。ファイルを握りしめてここに縛られている。

あんな風に人のことを悪く言う人は嫌だけど、吐き出せてすっきりしているんだろうなと思うと羨ましくなる。

私は何もしてこない人のことを悪く言いたくないし、言いたいことがあるなら本人の前で言いたい。

お母さんや塾の先生、ましてや沙良木にそんなことは言えない。本人がいないところで悪く言うなんてみっともなくい気持ちになるし、沙良木にはそんな汚い部分を見せたくない。

この気持ちの逃げ場が存在しない。

嫌な気持ちの逃げ場がないならその元を断ち切ればいい。

そう思って先生に相談したらこの様。

だったらもう魔法に頼るしかない。

沙良木の傷痕を治して、あの五人を消す。