いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

科学教室に着いた私は机に教科書等を下ろす。その時鍵はペンケースの隣に横たわっていた。授業は先生が前で実験するのを見るだけで、その最中に横の友達と感想を言い合う。

もちろんお互い授業の邪魔にならないように。

チャイムが鳴る数秒前、席は自由だから友達と雑談する時間と化していた。後ろの方にいた雪田が購買でパンを買うという話が聞こえた。

「財布教室に置いてきちゃったからロスタイムだなあ」

「じゃあ私直行するから立て替えとくよ。何がいい?」

「え、まじ、ありがとう!あったらメロンパンとハムパンで」

一階で行われるパン販売は競争が激しく、教室の位置的に三年生が一番有利だった。しかしこの科学教室はその三年生に匹敵する近さで、直行すれば人気のパンを変えるチャンスだった。

窪田たちは教室の入り口近くを陣取り、チャイムが鳴った途端速やかに出て行った。

私も鍵を開ける必要があるから教科書等を垂直に持ち上げ、友達に先んじて出て行く。

しかし教室に着きペンケースの横を見ると、あるはずだった鍵がなくなっていた。仕方なく一つ一つを持ち上げて挟まっていないか確認したけどない。