初日から勝ち続きで正直魔物を侮っていた。
今日は朝霧たちにも一泡吹かせたからいつも以上に気分が上がっていた。
これからも自分より弱い魔物ばかりなんて保証はないのに。魔物だって私のことを知れば対策も練るだろう。
そんなことも考えなかった自分の馬鹿さ、弱さに落ち込みながら舞台袖の下に繋がる扉を開ける。
使われないマットの上に置いていた荷物を背負い、鍵が開けられたままの裏口からそろっと出た。
傷を気にしながらゆっくり歩いてなんとか校門を出たとき、傷口に張り付いている血の感覚がなくなった。
見ると服についた血さえ消えていて、傷口はあざに変わっていた。
学校さえ出れば止血できるのか。
もし出血が激しくなったら学校を出よう。即回復できる手段があるなんてかなり有利な環境だ。
あいつはこんな環境を用意できるのに自分では戦わないのかしら。
それでもわざわざ人の願いを叶えてまで頼むんだから、魔物退治は重要なことなんだろうし、自分ではできない理由があるんだろう。
あれ以降夢に出てこないから理由を聞くこともできないけど。
あざを覗き込みながら考え込んでいると、横から三河と声をかけられる。
「沙良木……」
「三河、こんなところでぼーっとするなんて、何かあった?……そのあざ!」
歩み寄って私の顔から視線を下げると、あざを認めた。
「あ、歩くと痛む!?ちょっと僕の背中を使って!」
私を背負おうとしてくれている。
歩けないことはないけど、沙良木に甘えたい気分になったから大人しく従った。
今日は朝霧たちにも一泡吹かせたからいつも以上に気分が上がっていた。
これからも自分より弱い魔物ばかりなんて保証はないのに。魔物だって私のことを知れば対策も練るだろう。
そんなことも考えなかった自分の馬鹿さ、弱さに落ち込みながら舞台袖の下に繋がる扉を開ける。
使われないマットの上に置いていた荷物を背負い、鍵が開けられたままの裏口からそろっと出た。
傷を気にしながらゆっくり歩いてなんとか校門を出たとき、傷口に張り付いている血の感覚がなくなった。
見ると服についた血さえ消えていて、傷口はあざに変わっていた。
学校さえ出れば止血できるのか。
もし出血が激しくなったら学校を出よう。即回復できる手段があるなんてかなり有利な環境だ。
あいつはこんな環境を用意できるのに自分では戦わないのかしら。
それでもわざわざ人の願いを叶えてまで頼むんだから、魔物退治は重要なことなんだろうし、自分ではできない理由があるんだろう。
あれ以降夢に出てこないから理由を聞くこともできないけど。
あざを覗き込みながら考え込んでいると、横から三河と声をかけられる。
「沙良木……」
「三河、こんなところでぼーっとするなんて、何かあった?……そのあざ!」
歩み寄って私の顔から視線を下げると、あざを認めた。
「あ、歩くと痛む!?ちょっと僕の背中を使って!」
私を背負おうとしてくれている。
歩けないことはないけど、沙良木に甘えたい気分になったから大人しく従った。



