いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

落ち武者が刀を振り下ろしてきたから槍で受け止めてから横に流す。右に逸れた落ち武者の隙を狙って槍を構え直し、踏み込んだ。

刀を逸らし、横を狙うというのを繰り返し、次はきっと対策してくると思いながら距離を取る。
裏をかこうと同じことを繰り返し続けたのに、同じように真っ直ぐ刀を向けてくる。

私がなりふり構わず戦っているのに対し、落ち武者は剣道の試合のように同じ型を崩さなかった。違うのは、狙う場所が致命傷にはならなさそうな部分だということ。

命がけの戦いなのに、手段を選んでいる。
落ち武者からは余裕を感じるのに、私は苦戦している。

一度逃げて鍛え直した方がいいだろうか。その場合どうなるんだろう……もしかすると、逃げたら魔物退治は失敗したことになって、願いも叶えてもらえなくなる……?

そこで落武者の太刀風に吹き叩かれ、考えを巡らせていた私は目を覚ます。

刀が肩スレスレに振り下ろされ、死の恐怖から音を立てて息を吸い込んだ。

すぐさま斬りこめば私を殺せるのに、落武者は何をするでもなく私を見つめる。

そんな風に手加減されると逃げたくなくなる。
二回程度の討伐成功で少しプライドが芽生え、せめて一突きくらいは食らわせたくなった。

考えなしに首めがけて飛びかかると、ニヤリと笑って槍の下へ滑り込ませるように刀を振るう。

なんとかして!
それだけの思いで刀を飛び越え、やっと穂先が落ち武者の首に触れた。

「助太刀申す!」