いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

とっさにホースを手にとって顔に浴びせかけると、魔物は軌道を逸らし後ろの壁へ飛びつく。

背後につかれた!
間に合わせのホースを槍に持ち替え差しむける。

魔物は向き合った私を一笑に付すと、糸を噴き出してきた。

避け続けたって状況は変わらない。
一直線に進む糸の下を潜り、揺れた床をぴしゃりと蹴り上げる。
その勢いに乗って、吐き出している口に槍を突き刺した。

「いやあああ!」

少女の口は悲鳴を上げ、槍を抜こうと手を伸ばしてくる。
私はそれを諸共せず、奥へ奥へ力を込める。

ずっと力を込めて刺しているけど一向に死ぬ気配がない。

少女の手が柄に触れた。
ものすごい力で槍を引き抜き掴み上げると、宙にぶら下がった状態になった。

そのまま投げつけられ、今度は槍が壁に突き刺さった状態で宙にぶら下がる。
落ち着け、ここで手を離してしまったら背伸びしても槍に届かないんだから。

しっかり両手に力を込め壁に足をつけると、前につんのめって引き抜いた。

少女の方も攻撃した方がいいかしら。
よく見ると蜘蛛は水に足を取られているのか、もたもたと歩み寄る。

ただ飛びかかるだけでは少女の部分に届かない。

芳香剤を蹴落とすことも気にせず、手洗い場のへりに乗り上げる。幸い蹴落とすことはなく、何も置かれていない部分を踏みしめ、飛び上がった。

槍を少女に突き刺し、蜘蛛部分に乗せた足を踏み込んで引き抜く。血が溢れ出てきて目を逸らしそうになるも、隙を作ってはいけないので向き合い続ける。

すると私の勘が、喉を潰せと訴えかけてくる。
喉を潰せば息もできなくなる。

痛みに苦しみ反撃もできない様子の少女に、すぐさま喉を突いた。

頭を刺しても胴を刺しても死ななかった魔物が、すっと空気へ溶けていくように消えていく。

「倒した……」

足場をなくし水たまりへ着地した私は、茫然としながら呟いた。