いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

「学校で魔物退治するとき、魔物とか傷とか消えて元通りになるよね。学校に死体を持っていって、もう一度殺せば消えるかもしれない」

朝霧が死体に凪いだ視線を落とす。
朝霧の横顔には焦りや罪悪感のような揺らぎはなく、些細な問題に一つ提案をするみたいに落ち着き払っている。

私は、死体そのものをこの世から消す、という思いもよらない考えにゾッとした。

消えなかったらどうする?そのままになるのかな、学校を元通りにするという意味で死体がここに戻ってきたりとか。

死体そのものが消えるなら安泰だけど、そうならない可能性もある。

「授業が始まってないからプールは絶対入らない。目隠しもあるから上から見ない限りわからないし、更衣室の裏あたりに隠そう。もしも藪に戻ってきても滅多に人はこないし、後で埋めるなりすればいい」

反対意見はなかった。

「そうだ、警察に通報して少年院行きなんてまっぴらごめんだし……!」

窪田は背を正してそう言った。この世の終わりとばかりに怯えていた顔に、ほんの少しだけ希望が戻る。

「散々いきってたこいつに告げ口されないのはいいね。上手くいけば完全犯罪。死人に口無しってね」

一井は打って変わって楽しげに言った。
その通りだ。本当なら店長や学校にちくられるところを静かに切り抜けられるのだ。

みんな適切な行動なんかより、今まで通りの生活を続ける方に賭けた。