いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

会計は無事に済んだ。一井が店の横から覗き込み、残りの私たちは遠巻きに立っていた。

しばらくして朝霧は裏口から出てきて、念のため茂みに逃げ込んだけど追いかけられることもなかった。メッセージの甲斐あって気付かれなかったらしい。

あいつをどうしよう、とは誰も言い出さないまま一方進む。枯れ葉を砕く後に続き、大きな羽音が耳をよぎった。

「きゃあ!」

虫が苦手な一井が悲鳴を上げて、早足で藪から逃げ去る。声は出さなかったものの大きな虫は苦手だから、私も静かに藪から出た。

「あれスズメバチだよ!」

全員藪から出た後、雪田が怯えた様子で手を回した。一瞬のことだからわからなかったけど、朝霧もそうだったとうなずく。スマホで調べると暗くなったら巣に戻るらしいから、それを待つことにした。

「朝霧、門限大丈夫?」

「うん。言い訳なら考えてある。私がしたことだから残らないとね」

門限が特にない一井、雪田、窪田は当然残る。

「海堀も帰っていいよ」

「いや、私も残る」

あいつを見つけたのは私なんだから。それに今までにない規模のことだから人は多い方がいいでしょ。

親につく嘘は決まった。帰る途中派手に転んでしまって、骨折したかもしれない。念のため病院でレントゲンを撮ってもらい、結局骨折じゃなかった。
母子家庭だから医療費もタダだし、届いてくるはがきも捨てたことにしよう。

これなら遅くなっても怒られない。帰りにドラッグストアでガーゼ買わないと。