いじめっ子抹殺魔法〜優等生の放課後残酷魔物狩り〜

のぼせるような空気から逃れ、夜風に当たる。

最近グループの空気が悪くて危機感を覚えていた。

三河のいじめがばれて、次何かしようものなら親にチクられる、というこめかみに銃を突きつけられたような状態になっていた。

家での日頃の行いは気を付けているけど、いじめとなると流石に怒られるだろう。今のような自由が許されなくなる。

ストレスの捌け口を失ったせいか、朝霧と一井の機嫌が露骨に悪くなった。
朝霧には野球部の彼氏がいるけど、実は既婚者の店長にかなわない恋をしていて、彼氏のことは内心どうでもいいんだと思う。一緒にいてて面白いし彼氏がいると箔が付くからってだけで付き合ってる。

けど一井は朝霧の彼氏のことが好きで、でも朝霧に嫌われたくないから隠している。つい最近私たち三人には話してくれたんだけどね。

どうせ朝霧は店長一筋だし付き合ったって怒られないよ、ダメ元で告白してみたらと言ったら、彼は朝霧のことが大好きだから勝ち目ないし彼女持ちに告白するなんて彼に嫌われてしまうと怒られてしまった。

一井は男の取っ替え引っ替えが激しくなって、朝霧はそんな一井を悩みなんてなさそうと思って嫉妬してた。

言葉にしなくったって険悪な気配はにじみ出るから、心の拠り所であるグループの居心地が悪くなっていく。

心の拠り所がこのグループだけっていうのは危険だし、男を見つけて拠り所を増やすべきなんだろう。

ああ、びびっとくるような男が現れるか、グループの結束が固くなるようなことが閃いたりしないかな。

頭の後ろで手を組んでぼんやり夜空を見上げる。
すると聞き覚えのある声が耳に入ってきた。