とりあえず真っ直ぐ歩いてみることにした。


歩き進めると大きな木を見つけた。


(この木に登ればなにか見えるかも!!※木登り初※漫画知識)


木のでっぱっている部分に手をかける、凹に足をかけ、力に任せて登る。しかし頑張って登っているのに全く上に行っている気がしない。


『お〜、珍しい気配がすると思って起きてみたら魔女が居る。久しいなぁ。』


いきなり木から声が聞こえてきた!?


驚きで声が出ないでいると今度は木が話しかけてくる。



『わしの事を登っているようじゃがなにか探し物かの?』

「うん、探し物て言うより迷子になっちゃって…」

『そうかそうか、ちょっと待てな。』


言う事を聞きその場で待っていると木の枝が伸びてきてちょうどいい高さまであげてくれた。


そこで校舎を探そうとすると近くに見える湖が変な色になっている。


おかしい


「木さん!!私を下ろして!!」


『お〜、かなり早いさよならで寂しいな〜また会いに来てくれ〜』

そう言うと枝に乗せて下まで下ろしてくれた。


『じゃあな〜』

「ありがとう木さんまたね。」

大きな木にお辞儀をして急いで湖へ向かう


しかし湖に着くとそこにはさっきいなかった2人の知らない少女が居た。


『〜〜♪』
『〜〜♪』


歌詞の無い歌が聞こえる。

不思議な歌声だと聞き入っていると違和感に気づいた。


湖のさっき感じていた嫌な感じ?がほとんど無くなっていてそれどころか、い居心地がいいようにすら感じられた。


湖の色も澄んだ色になっている。


(さっきまであんなに嫌な感じがしたのに…もしかしてファンタジーでよく聞く浄…※以下省略の漫画知識)


「そこに誰かいるの?」

歌声が止まって水の様に透き通った声が夏前のまだ肌寒い空気に溶ける。


「シルキー誰かいるみたいだよ。」


黒の綺麗なレースの服を着た少女がクスッと笑いながら答える。

(怪しい者では無い事を伝えなければ!)


「私は中等部2年の転校生の花咲凜々と申します!なんの先祖返りだかはわかりません!」


黒いレースの服を着た少女はまたクスクス笑う。


「中等部?ありえな〜い!!こんなに小さいのに〜!!それに自分の先祖返りがなんなのか分からないとか信じられない!皆他人のことは知らなくても最低限自分の事は分かるもん!!怪しすぎる!」

ん!?

怪しくないことを証明しようとしたのにさらに怪しまれた!?


「あ、え〜っと、そもそも先祖返りって存在を最近知りまして…」



「ほんとかな〜?」

「えっ、でも」


「やっと目が見えてきた〜、…も〜ユリアこんな小さい子いじめたらダメですよ。怖がってしまうじゃないですか。」

もう一人の少女がこちらに来る。


「挨拶してくれていたのにごめんなさいね。私はシルキー・ウェスト 人魚の先祖返りで小等部の5年生ね。」

自己紹介をすると優しく微笑む。

(小等部…!?)

自分の体とシルキーさんの体を交互に見る。

身長の差頭一個分くらいない!?

当いか多分この流れは…

「もしかしなくとも、そっちの方も…」


「あぁ、ユリアの事ね、私と同じ小等部の5年生ですよ。」


で、ですよねー…