明るい?
重たい瞼をゆっくり開けると自分の寮の部屋でもあの何年間も見続けた部屋でもない天井が拡がっていた。
横を見ると隣にエステルちゃんが眠っている。
えっ!?何があったの?
そう考えているといつの間にかエステルちゃんは起きていた。
「おはよう.....リリちゃん.......あれから5日間も寝てたけど大丈夫?」
ん?あれからって何?
というかいつかも寝てたの!?
でもそれよりも気になることがある。
「そういえば!!あのデュエロどうなったのエステルちゃん!!理乃さんは脚大丈夫?治ってた?」
そう質問すると先祖返りについて聞いた時よりも驚いた顔をして言った。
「まさか...リリちゃん自分でした事覚えてない..........!?」
「何?その自分でしたことって。」
エステルちゃんは一瞬驚いた顔を見せ、考え込んだ末
「何でもない........」
と言った。
数分後
部屋のドアがノックされシリウス君が入ってくる。
「あっ!リリ起きたんだ!!色々聞きたいことがあるんだけど....やっぱいいや!!」
ん?さっきから何なんだこの2人は!!
シリウス君は大変なことを思い出したような顔をして言う。
「そういえば!!1週間後調査テストあるけど大丈夫?主に勉強とか。まあエステルはそんなこと心配しなくだって優秀だけど、君明らかに頭悪いよねぇ。」
調査テスト!!!
そんなの聞いてない!!
「それって、戦闘テストとかもあるの?」
「勿論あるよ。でも君勉強の方が大事でしょ。それともそんなに頭自信ある?」
「あるよ!!漫画で勉強したもん!!」
それを聞くと2人は唖然とする。
「ん、じゃあ(3+6)×10この時使う法則は!!」
「..........何それ。」
「じゃあエステル答えを言って。」
「分配法則でしょ......リリちゃんこれぐらいは覚えないと....」
シリウス君はいいこと思いついたというような顔をする。
「ねぇ!!今日の放課後リリの部屋で勉強会しようよ!!男子寮から女子寮までちょっと遠いけどいつもよりエステルと長い時間入れるんだったら得だし、ついでにリリに勉強教えるから!!」
これは私に勉強を教えるのがメインではなくただ単にエステルと一緒に居たいだけなのではっ!!まあ教えて貰えるならいっか。
「わかった!!でも私の寮の部屋の場所知ってる?」
私がそう言うとすぐさまエステルちゃんは答えた。
「隣の205号室.....あってるよね。」
えっ!?ここ隣の部屋だったの!!
「うん。あってるよ!!では放課後勉強お願いします!!」