コイッペキ

急に聞き覚えのある声がして。
全員が振り返ると。
数メートル先に。
何故かリクルートスーツを着たホタルが立っていた。
そしてホタルの後ろには、いつも校門を見守っている警備員のオジサンと。
遅れてトド先生がゼイゼイ言いながらこっちにやってきた。

「君たち、何してんの?」
トド先生の言葉に。
モデル女子は「やっべ」と言って。
カッターを隠そうとしたが。
「悪いけど全部見えてたからね」
静かにホタルが答えた。
「君たち職員室に来なさい」
トド先生がモデル女子と取り巻きの女子2名を連れていく。
警備員さんに「あとは大丈夫なんで」とホタルが言うと。
警備員さんは頭を下げて。
校門のほうへと向かって言った。

「もう、無理」
そう言って。
エマはその場にしゃがみ込んだ。
身体がガクガクと震えている。
ヒナは、ホタルを見た。
「ホタル、何でいるの?」
「え、俺はエマちゃんのヒーローですから」
そう言ってホタルはウインクした。
「キモッ」
助けてくれたにも関わらず、ヒナはホタルに毒を吐いた。