コイッペキ

中高一貫コースの校舎と、進学コース・普通コースの生徒が所属する校舎の真ん中に。
中庭がある。
そこには、園芸委員が育てている小さな畑や、花壇があり。
何個かのベンチがあった。
言われた通り、放課後。
ヒナが中庭に向かうと。
既に、なんとか君(結局名前を思い出せなかった)がベンチに座っていた。
「ああ、箕輪さん。こっち」
そう言って。なんとか君は隣に座るようにヒナを手招きする。
「お話とは?」
別に教室でも話は出来たのではないかと首をかしげる。
なんとか君は、ヒナを見てにっこりと笑った。
「俺、箕輪さんと付き合いたいんだ」
「……?」
ヒナはフリーズした。
なんとか君は、立ち上がった。
「返事はいつでもいいからさっ。ハイ。俺の連絡先渡しておく」
そう言って。
なんとか君は、4つに折りたたんだ白い紙をヒナに渡す。
「考えておいて」
ニカっと笑うと。
なんとか君は、「じゃ」とだけ言って去っていく。
「…え?」