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 ハルが消えて一年が過ぎた。

 高校生活も徐々に慣れ、クリスマスが過ぎても、お正月が過ぎてもハルが現れないので、もしかしたら本当に夢だったのかもしれないと思うようになってきた。

 けれど、望みは捨てていない。

 だって、あるのだ。

 ひとつだけ。

「朋香!」

「真央、おはよう」