魔界に生きる魔法族と魔族はとても仲が悪かった。



遥か昔まだ両者が仲良かった頃、魔法族の者が魔族を裏切り、争いに発展。



その名残はずっと続いており、顔を合わせれば殺し合い、罪のないたくさんの者が死んだ。



しかし魔法族、魔族それぞれの結束が固かったわけでもなく、ただ敵を倒すというだけで同じ種族に対して味方意識などなかった。



そんな乱れた世の中で私は両親を失った。



いきなり現れた魔族によって斬られる両親を目の前で見た光景は幼かったとはいえ忘れられるはずがない。