そして一段落した頃。



「月華様。僕は月華様を傷つけた者を許せません」



「翅...。あのさ、いいのよ?こんなに私のことばかり考えてくれなくても。もう私は月華様じゃないの。城崎凛なのよ」



「僕は...月華様にすごく感謝しています。だからこそ恩返しをしたいのです」



「もうたくさんしてもらったわ。今度は私が返さないといけないくらい」



「いえ。まだまだ全然足りません!もっと僕を頼ってください!」



「頼ってください...なんて。私はずっとあなたたちを母親みたいな気持ちで見てきたわ。あなたたちは...見ない間にこんなにも成長したのね」