振りほどこうとしても、びくともしない。



強い力…。



「無防備なんだよ…男の前でリラックスし過ぎ」



「それは、湊だから…」



「俺だから…いい?」



ちがっ…。



そうじゃないのって言おうとしたら、口を手で塞がれた。



「んっ…」



どうする気?



湊のことを…信じてる。



こんなひどいことをされても…?



苦手なはずの湊。



だけどなぜか…怖くはない…。



「…抵抗しないんだ?」



動くのを諦めて、湊を見上げる



冷たい瞳…。



湊って不思議なの。



放っているオーラは冷たいし、実際にこんな感じなのに…これ以上ひどいことはしないんじゃないかと思ってしまう。