危険なキミの溺愛

「三股公認、それでも付き合い続ける懐の広い女。言い換えれば、ただ俺に夢中な恋愛バカ」


「ええっ」



「まあ俺はそれでもいいけどな」



勝ち誇ったように笑っているその顔が最高にかっこいいという屈辱。



イケメンってずるい。



「もう授業始まってるよな。ふたりで教室に行く?」



「ううん!私は先に行くから、湊は授業サボって」



「なんでだよ、今日は出るつもりだけど」



「いつも数学の時間はいないよね?知ってるんだから」



湊たちのグループがよくサボるって、数学の先生がボヤいてた。


「俺のこと、気にかけてたとか」



「違うよ。数学の先生が困ってたから」