「湊!ずっと待ってたのに。どうして連絡くれないの?来ちゃった」


勢い良く中川くんの胸に飛び込んでいるのは、うちの学校の制服を着た派手顔の女の子。


見たことある…多分、先輩。



「こいつ、新しい彼女。だからもうここに来るなよな」



女の子を引き剥がした後、私の背中を押し女の子の前につきだす。



ええっ!



女の子の顔がみるみるうちに引き攣っていく。


「そんなっ…聞いてない。新しい彼女ってなに!?」



「悪いけど帰れよ、邪魔だから」



中川くんがバックハグをしてくる。



うっ…わぁ、いきなりのことでよけれなかった。



「やだっ、ちょっと…中川くん!?」



振り払おうとしたら更に抱き寄せられ、耳元に顔を近づけてきた。