「ちょっと待てって。ここ、誰んちかわかってる?家出少年を匿う気はないな」



湊は冷たい瞳で宙を見ている。



「そんなこと言わないで?私の弟だよ」



「中学生?姉ちゃん大好きって年でもないよな」



「年齢は関係ないよね。うちはずっと姉弟仲が良いの」



「ふうん」



湊はなんだか面白くなさそう。



そんなに宙が来たことが迷惑なのかな…。



「湊…お願い」



「まぁ、少しなら」



結局、渋々といった感じで家に入れてくれた。



ふう…。



まさか、湊がこんなに反対するとは思わなかった。



もう時間も遅いし、できればここに泊めてあげたいけど…それは無理なのかな。



「とりあえず…お母さんに連絡するね」



リビングについたところでそう言うと、宙は頭を抱えてしまった。