「あのね、そういうことじゃなくて…」



「正直俺も、親をすぐに説得するのは無理だから。帰る家がないなら、ここでバイトするつもりで過ごすのはどう?」


ここでバイトと言われても…。


家事をして何点とかそういう感じ?


「私は何をすればいい?」


「そうだなぁ…」


体を上から下までジーッと見られる。


まさか…。



「えっちなことは、だめだよ?」



「…………」



あれ、絶句してる。



わ、私ったら!



これって、自分から恥ずかしいこと言ってるよね!?


「あああっ…あのっ!今のは聞かなかったことに…」



中川くんはお腹を抱えて笑っている。



「ははっ…すげぇ誤解。そんなんじゃなくて、彼女のフリを頼もうかな」


「彼女の…フリ!?」


「それで100点。悪くない話だろ?」


そんなに!?


あっという間に1000点に達しそうな気がしてきた。


「彼女のフリってどうすればいいの?」



「ちょうど彼女と別れたかったんだ。学校の中だけでいいから、新しい彼女として振舞っててくれると助かる」



「学校で!?私たち話したこともないのに?いきなりで驚かれない?」