危険なキミの溺愛

「ばっ…そんなんじゃない…」



あれ…。



当たり?



向こうを向いちゃった。



これは…嬉しいとは違うけど、照れてるよね?



そっかぁ…私にシンを取られたようで悔しいのかな。



長い時間ずっと一緒にいたもんね…。



「映画見る?それとも…ここでイチャイチャする?」



いつの間にか平常心に戻ったのか、涼しい顔で肩を抱いてきた。



洗ったばかりの髪から、シャンプーの香りが漂う。



うわぁ…。



「映画にする…」



「いいよ」



にっこりと微笑むと、肩を組むのをやめリモコンを操作している。



映画を見ている間、私をからかうこともなく湊は画面に食い入っていた。



本当に映画が好きなんだね。



私はといえば…。



少しだけ触れている肩に、ドキドキしっぱなしで…本当に不謹慎。



どうして…こんなに意識しちゃってるの?



やだな…。