火葬場の細長い煙突から煙が一筋あがっていく あれが小次郎なんだ 今日からは月に住むのかな 夕方の空に白い月がポツンと浮かんでいる。 ……… 帰りの車中 手渡された小次郎の骨壺は驚くほど小さく軽かった 骨壺を両手で胸に引き寄せる この中に入っている大切な重みを永遠に刻むように 忘れないように 私はずっと小次郎を抱き締めていた。