「飯島君、大丈夫?最近元気ないけど………」
最近の飯島君は私の教室にあまり来なくなった。
いつもは毎時間来ていたのに………。
それが朝の時間と昼休みくらいなんだ。
だからちょっとさみしい………。
「何かあるならいつでも相談してね」
私はそういった。
けど飯島君はうんともすんとも言わない。
やっぱりおかしいな。
前とは何かが違う。
まるで別人みたい………。
「………先輩もですよ?」
「………うん」
ねぇ、飯島君。
飯島君は消えたりなんかしないよな?
怖いよ………。
なぜだかわからないけど。
君が消えそうで………。
「もう少しで夏休みだね」
体育祭が終わってもうはやくも七月。
もう少しで夏休みを迎えようとしている。
今年はどんな夏休みになるのかな?
去年は確か………。
「寂しかったな………」
私は小さく呟いた。
去年は家にいるか写真を撮ったりしていた。
それで宿題は夏休み三日目までには終わらせていた。
でも暇だったんだよね………。
お母さんとはあまり話さないし。
ただ、食事を与えられてるだけ。
それいがいはなにもない。
お金だってもらってない。
だから私はこのカメラが一番大切なんだ。