「行くよ!」

沙月は嵐猫の起こした風に飛び乗り、空中からお札を投げた。お札に触れた霊は光に包まれ成仏している。

「葉月!私だってちゃんと役に立ってるでしょ?」

霊をたくさん成仏させたことが嬉しくて、沙月は笑顔を見せる。葉月は深いため息をついた。

「この気配に気付いてないの?」

さっきとは違う気配が辺りに広がっていく。

「親玉が来る……!!」

黒い霧と共に、白い服の女性の霊が姿を現した。

「さっきと同じじゃ無理かもしれない」

「じゃあ、嵐猫!」

「わかった。二人をフォローする」

嵐猫が竜巻を起こし、霊の注意を引きつけた。

「ここだ!」

葉月が霊の前に飛び出し、炎を顔に叩きつける。

「さよなら!」

沙月が背後からお札を貼る。苦しんでいた霊は光となり、消えた。

「やったな!」

「うん!」

二人は握手をした。