キーンコーン───
え…?
柊の言葉にかぶって、予鈴のチャイムが鳴って。
一番肝心なところが聞こえなかった。
こんなことってある!?
「あの、もう1回…」
恐る恐る聞いてみると案の定、
「1回しか言わないって言ったよな」
と柊は教えてくれなかった。
やっぱりダメか…。
"オレは海莉のことが…"
なんだったんだろう。
ちょっとだけ期待してしまった自分がいる。
でも、そんなはずないか。
自分に都合のいい言葉を想像して、すぐに取り消した。
諦めて教室に戻ろうとすると、柊に捕まれていた腕を引っ張られて、態勢を崩す私の耳元で声がした。



