誰にも邪魔させない。




女子たちがいなくなってホッとして、力が抜けて地面にしゃがみ込んだ。


「坂城くん、ありがとう…」


「いいえー」


坂城くんはそう言って私の隣に腰を下ろす。




「女子って大変だね」


「まあね…でも私の行動も軽率だったし」


「でもそれは黒川に頼まれてたからだよね?
海莉ちゃんは何も悪くないよ」


坂城くんはどこまで優しいんだろう。




「一緒に帰ろうって誘ったのは私なのに…。
いつも本当にごめんね…」


「謝んないで、僕が好きでやってる事だから」




坂城くんの優しさはとても大きくて。


私にはもったいないくらい。


感謝してもしきれない。




だからこそ、私は坂城くんに言わなきゃいけないことがある。