「海莉ってさ、好きでもない奴にキスするの?」
柊のその一言に耳を疑った。
「は?そんなことするはずないでしょ!?
柊だからだよ!
柊以外にこんなことしないよ!」
そこまで言って、しまったと思った。
柊はキョトンとした顔をしたかと思うと、次第に不敵な笑みに変わった。
「へー、海莉って俺にしかキスしないんだ、へー」
柊はそう言いながら玄関に入ってきて、ガチャンと扉が閉まる音がした。
くそぅ…。
完全に楽しんでいる。
「俺のことどう思ってんの?」
「どどど、どうも思ってないよ!?」
「どうも思ってないのにキスするの?」
「それは…」
「それは?」
どうしよう、逃げられない。
「柊のことが…」
「俺のことが?」



