一緒に帰ろうって誘ったものの、帰る方向が逆だったことに気が付いて、
「駅まで送るよ」
坂城くんにそう言わせてしまった。
「ほっっんとにごめん!」
「いいの、僕は海莉ちゃんと一緒にいれるから嬉しいんだよ?」
「あ、ありがとう」
坂城くん、本当に優しいな…。
その優しさに多少の罪悪感を感じる。
「海莉ちゃん?なんか元気ない?」
「うんん、そんなことないよ」
「でも、浮かない顔してる」
「そう?本当に大丈夫だよ。
坂城くんって人のことちゃんと見てるって言うか、ちゃんと気にかけてくれるって言うか、ほんと優しいよね」
その優しさは本当は嬉しいはずなのに。
やっぱり心が曇ってしまうのはきっと…。



