柊と一緒に帰ることになって廊下を歩いていると、案の定、女の子の目線が痛い程突き刺さる。
やっぱ柊って人気あるんだな。
幼なじみですよー!
ただの腐れ縁ですよー!
と自分に張り紙を貼りたいくらい。
柊のことは好きだけど、一緒にいるだけで嫉妬されるのは本当に勘弁。
だって、柊は私のこと何とも思ってないから…。
「なー。全然喋んないけど、どーした?」
「え?あ、そう?」
柊は、不思議そうな顔で私を見た。
こっち見ないでよバカ。
私はキョロキョロと周りの様子を伺う。
やっぱりこの雰囲気、無理ー!
私は周りにいる女の子たちの視線に耐えられず、柊の少し後ろを歩くことにした。
もう、隣なんて歩けない。
「変な海莉」
そんな私を見て、柊は首を傾げた。



