しばらくして、すぐそこで声が聞こえた。


「海莉、いるんでしょ?大丈夫?」


心配した美結が様子を見に来てくれたみたい。




「大丈夫じゃない」


そう言って個室から出て美結に抱き付いた。


「よしよし」


「美結~、辛いよ、苦しいよ…」


「そうだね、柊にも困っちゃったねホント」


それから美結は何も言わずに私が泣き止むまで付き合ってくれた。




あーあ。


柊と喧嘩しちゃった…。


クラスに戻っても柊とはずっと気まずいまま。


喧嘩したい訳じゃなかったのに。


何やってんだろう。