「お待たせ」
駅前で待ち合わせしていたらしく、柊は一人の女の子に手を振りながら近づいて行った。
それはそれはキラキラ輝く作り笑顔を決め込んで。
そんなことしてるから勘違いされちゃうんでしょ?
そんな柊に少なからずイラッとする。
柊との待ち合わせ場所にいた女の子は、私たちとは違う制服を着ているから、他校の生徒っぽい。
ふんわりとした雰囲気で、とっても可愛らしい子。
いや、こんな可愛い子、
いつもどーやって知り合ってんの…?
柊の人脈には、いつも驚かされる。
「えっと、誰…?」
他校の女の子は、私を下から上までまじまじと見ながら、柊にそう聞いた。
「言わなきゃって思ってたんだけど、俺こいつと付き合ってるんだ」



