「じゃあ、待ち合わせしてるから行こ」 「え、今から!?」 いつも唐突過ぎなんだって! と口に出そうになるのをぐっと堪える。 またキレられるとイヤだから、言葉を飲み込んで素直について行くことにした。 だから珍しく一緒に帰ろうなんて誘ってきたんだ。 それならそれで、もっと前もって言ってほしかった。 心の準備とか色々あるのに。 でも今更柊にそんなこと言っても、また言い負かされて終わり。 仕方ない。 こうなったらむしろ彼女のフリを楽しもう。