ずっとキミしか見えてない

「え、え?」

「ここまで言っても、分からない? 俺は、ずっと――」


 ずっと、何?

 ずっとって、入学してからの話? ――それとも。

 私たちが幼かった頃に、流星を捜した時の話?

 ドキドキしながら、一瞬でそんなことを考えて彼の言葉の続きを待つ私だったが。


「ちーっす!」


 ガラッと大きな音を立てて、教室の扉が開いたかと思ったら、良悟くんが軽快な足取りで中へと入ってきた。


「サッカー部の練習に顔出してたら遅くなっちゃったわー。生物の補習やらなきゃ! 紗良ちゃんはもう終わったー?」

「え、あ、もう少しだけど」


 突然の良悟くんの登場に動揺しながらも、なんとかそう返答する私。

 光雅くんはなぜか、苦虫を噛みつぶしたような顔をしていた。

 「俺は、ずっと」のあと、光雅くんはなんて言おうとしていたんだろう。

 心の底から気になったけれど、良悟くんがいる今聞く話題ではないような気がしたから、私は聞くことができなかった。