ずっとキミしか見えてない

「あれ、これなんだろ」


 私がその封筒を手に取ると、光雅くんが「ああ、それ……」と、少し気まずそうな顔をして言った。


「え、この手紙光雅くんの物なの?」


 とても乙女チックな柄の封筒だったから、てっきり女子の落とし物だと思い込んでいた。


「まあ、俺のと言えば俺のかな。さっき一度帰ろうとした時に下駄箱に入ってたんだよね」

「下駄箱……。え⁉ つまりこれ、ラブレターってことかな⁉」

「うーん、まあ、そんな感じみたい」


 私から目を逸らして、少し投げやりな感じで光雅くんが言う。

 どうやら照れ臭いみたいだった。

 ラブレターって……。

 でも光雅くんのかっこよさを考えれば、なんら不思議なことではない。

 気になるのは、これが誰が彼に送ったもので、彼がこのラブレターに対してどう思っているかだった。


「だ、誰からっ? って、私が聞いてもいいのかな?」


 思わず声が上ずってしまう。

 芽衣みたいに、軽くからかうようなつもりで聞きたかったのに、光雅くんに対する想いが強すぎて、うまくそうできなかった。