ずっとキミしか見えてない

 正直、生物の先生よりも解説がうまいんじゃないかと思えるほどだった。

 その結果、驚くほど早く、大半の問題を片付けることができてしまった。


「すごい……。まだ30分しか経ってないのに」


 光雅くんが来る前、私が30分掛けて必死に問題を解いても五分の一しか終わらなかったというのに。


「頑張ったね、紗良」


 光雅くんの人に教える才能に感心して驚いていた私だったが、彼が優しくそう見つめながら言ってきたので、抑えていた恋の鼓動がまた復活してしまった。


「こ、光雅くんの教え方がやっぱり上手だから……」

「えー、だから紗良が頑張ったからだって。難しく考えすぎなのかも。紗良、理解早いと思うよ」

「ほんと?」

「うん。説明すればすぐに分かってくれるから。教えがいがあるよ」


 それはやっぱり、光雅くんが先生以上に教える能力に長けているからだと思うけど。

 と、思ったけど何度も言うとしつこいと思われる気もしたので言わないことにした。


「残った問題は、今まで教えたところを思い出せばできるはずだよ」

「そっか! よかったー」

「だからいったん休憩しようか」