ずっとキミしか見えてない

 耳元に聞こえてきたのは、仕方ないなあとでも言いたげな、光雅くんの声。

 びっくりして目を見開くと、彼は片手で自分が持っていた段ボールを担ぎながら、私を支えてくれていた。

 腕を腰に回して、まるで抱きついているような形で。


「だから言ったじゃん。無理するなってさ」

「ご、ごめん光雅くん」


 至近距離で、クールだけどどこか優しさを感じさせるような口調で言う。

 私は謝りながらも、光雅くんと密着しているこの状況に、心臓がバクバクと波打っているのを感じていた。

 ちょ、ちょっと。

 こんな風に私を抱きしめているような状況で、なんでそんな普通の顔していられるの? 

 私の方は、もう顔が火照って火傷しそうなんですけど……。

 そんなことを密かに考えていると、光雅くんの支えのおかげで体制を立て直した私から、彼が離れる。

 心から残念に思ってしまった。

 なんてこと、もちろん言わないけど。


「こ、光雅くん。ありがとうね」


 絶対に顔が赤くなってしまっている。

 だからそれを隠すように、私は少し俯いて言った。

 ――すると。