「だから、紗良が俺の足を引っ張ってるなんてこと絶対にないよ。むしろ頼っているのは俺の方だ。紗良がいなきゃ俺は何も頑張れないんだよ。紗良がいるから、頑張れる。俺が今までずっと夢を諦めないでいれたのも、8年前に出会った紗良に勇気をずっともらっていたからなんだよ」

「光雅くん……」


 思わず涙ぐんでしまった。

 星空が涙で滲んで、儚くきれいな光となって見えた。

 流星がまたひとつ地球に降り注いだ。


「光雅くん……好きです。八年前から、ずっと。私は光雅くんのことが、光雅くんのことだけが、好きです」


 涙声になりながらも、わたしは彼を真っ向から見つめて素直に自分の想いの丈をぶつけた。

 すると彼は何も答えずに、私の背中に腕を回し、優しく抱きしめてきた。

 彼の体から温かく優しい体温が伝わってくる。

 頭のてっぺんから足の指の先まで、体中が幸せな気持ちに満たされていく。


「ずっとずっと……。紗良しか見えてなかった」