良悟くんは私の思いを察したのか、それ以上は何も言わなかった。

 保健室でしばらく睡眠を取れたためか、体調が復活した私だったが、体育祭はすでに閉会式を迎えていたので、その後はそのまま校庭には戻らず帰宅することにした。

 帰宅後、芽衣から心配した内容のメールが届いたので、「睡眠不足で眠くて倒れちゃったみたい。寝たからもう大丈夫だよ!」と送った。

 自室の窓から、私は日が落ちかけた空を眺めた。

 西側が夕焼けで染まっていて、全体が少し明るいせいか、星はまだ見えない。

 明日はねこ座流星群の日だ。

 八年ぶりに極大を迎えて、大発生する時が迫っていた。

 あの時以来、流れ星が大量に地上に降り注ぐ瞬間が。