ずっとキミしか見えてない

 ちっぽけな私が「星の王子様」である彼と遠い昔に約束を交わせたのは、こうして再会して仲良くなれたのは、きっと奇跡だったんだ。

 私は光雅くんが好きだ。

 もうそれはどうしようもない。

 どんなに消そうとしても、それは揺るがない。

 ――だけど。

 だからこそ。

 私はその気持ちを自分の中だけにとどめて、彼のこれからを応援する。

 ずっとずっと密かに応援し続ける。

 光雅くんの夢が、私の夢だから。

 光雅くんの夢が叶えば、それだけで私は幸せだから。


「俺さ」


 しばらくの間無言で校庭の光景を見ていた私と良悟くんだったが、彼はぼそりと呟くように言った。


「こんな時にこんなことを言うのも、めっちゃ空気読めないと思うんだけど。俺、紗良ちゃんのこと本気で好きだよ」

「え……」


 今までの言い方とはちょっと違っていて、静かな声だった。

 良悟くんは、どこか達観したような、あきらめにも似た感情がうかがえる、苦笑を浮かべていた。