ずっとキミしか見えてない

 光雅くんの行動も、良悟くんの今の予想も、涙が出るほど嬉しかった。

 もしかしたら、光雅くんは本当に私に好意を持ってくれているのかもしれない。

 ここまでしてくれたら、さすがに鈍感だとよく言われる私にだって分かる。

 ――だけど、もしそうだったしても。

 今日の一件で改めて私は認識させられたのだ。

 やっぱり私の存在は光雅くんの足枷になってしまっている。

 私が倒れるなんてことがなければ、光雅くんは障害物競走にも徒競走にも出場し、一位となって、クラスの子たちに賞賛されたはずなのだから。

 自分はなんて情けないんだろうと思う。

 いつも助けられてばっかりで、光雅くんに何も与えられていない。

 やっぱり私は、彼の隣にいていいような存在じゃないんだ。


「あ、ちょうど今日最後の競技の、クラス対抗リレーが始まるよ。窓から見えると思うけど、見る?」

「……見る」


 私はベッドから出て、すでに窓側に立っていた良悟くんの隣へと移動した。

 ちょうどスタートの瞬間だった。

 体育委員の審判がピストルを鳴らすと、スタートラインに立っていた選手たちはいっせいに駆け出した。