ずっとキミしか見えてない

 光雅くんが私を助けてくれたということを知って。


「紗良ちゃんを運ぶために、光雅その後出る予定だった徒競走も障害物競走もぶっちちゃってさ。クラスの女の子に文句言われてた。足の速い光雅が出ればほぼ確実に一位を取れるからね」

「えっ……」


 また迷惑をかけてしまったと、心が一気に氷点下まで冷える。

 しかし良悟くんはそんな私の思いを見抜いたのだろう。

 否定するかのように、首を横に振った。


「だけど光雅、そう言った女の子たちにキレてたよ。最後のリレーで巻き返すから文句言うな、紗良より大事なことなんて何もない、みたいなこと言ってさ。光雅めっちゃ真剣に怒ってて、みんな驚いてたよ。普段穏やかでクールな奴だからね。悔しいけど、あーこいつやっぱりかっこいいわって思っちゃった」

「嘘……」


 私が意識を失っている間に、そんなことがあったなんて。

 どこまで彼は、私を守ってくれるのだろう。


「公衆の面前でまるで紗良ちゃんに告白してるみだいだったよ。あいつやっぱ、紗良ちゃんのこと好きなんじゃねーの? そうでもなきゃ、こんなことしてくんないでしょ」

「…………」