ずっとキミしか見えてない

 さっきのかっこよくて優しい光雅くんのことを。

 八年前の約束を。

 私の心から消さないと。

 そう思って心の中を必死に整理させようとする私だったけれど、小さく笑う魅力的な光雅くんの顔は、消えるどころか色濃く私の内部に映し出されるのだった。





 その日は、光雅くんのことで頭がいっぱいになってしまって、よく眠れなかった。

 好きになっちゃいけない。

 早く目を覚まさなきゃいけない。

 私にとって光雅くんは、同じ世界の人間じゃないんだから。

 何度そう言い聞かせても、バスケットボールを自由自在に操るかっこいい光雅くんや、私に優しい言葉をかけてくれる光雅くんは、幾度となく脳内を占拠する。

 結局一睡もできなかったけれど、体育祭の2日目を睡眠不足ごときで休むわけにはいかなかった。

 私もいくつか出場する競技があるので、穴を開けたらクラスのみんなに迷惑がかかってしまう。

 私はふらつく体を引きずりながら、なんとか登校して体育祭の2日目に参加したのだった。