ずっとキミしか見えてない

「そんな……私は」


 一緒にいたら足を引っ張ってしまうし、今まで仲が良かったというのにいきなり拒絶して、あなたを傷つけてしまっているような子なのに。

 光雅くんにとって、迷惑でしかない人なのに。

 どうしてあなたは、そんなに優しいことばかり言ってくれるの?

 こんなの……。

 好きな気持ちがますます溢れてきてしまう。

 この応援を最後に抹消しようとしていた恋心が、どんどん膨らんできてしまう。


「光雅くーん! お疲れー!」

「いやマジすごいわ光雅! 得点王じゃねー⁉」


 しんみりしていた私と光雅くんの間を割って入る様に、いまだにテンションの高いクラスメイト達が彼に絡んでいく。

 光雅くんは「おう、ありがとう」と落ち着いた様子で対応を始めた。

 私は彼に背を向けて歩き出し、体育館を後にした。

 そして、体育館脇の花壇の縁石の上に腰を下ろし、ひとり俯く。

 ――さあ、早く。

 早く忘れないと。

 恋心を沈めないと。