ずっとキミしか見えてない

「いい試合だった! 感動したー!」


 試合を見ていた相手チームのクラスメイトや、他の三年生、二年生や先生に至るまで、いろいろな人達が光雅くんたちを湛える。

 その状況に光雅くんたちはしばらくの間戸惑っていたけれど、そのうち自分たちのプレイが認められたことに気づいたのか、顔を見合わせて笑い合っていた。

 本当にギャラリーの言う通りだ。

 試合には負けてしまったけれど、気持ちや粘り具合は全く引けを取らなかったと思う。

 大健闘だった。


「わりぃ、紗良。負けちゃったわ」


 周囲の興奮が少し収まった後、光雅くんは私の元へと苦笑を浮かべながらやってきた。

 私は勢いよくかぶりを振る。


「でもかっこよかった! 本当にいい試合だったよ」


 私がそう言ったとたん、疲労をにじませていた光雅くんの瞳が艶めいたように見えた。


「本当? あんなこと言っておいて負けちゃって、だっせーて思ってたんだけどさ。紗良がそう言ってくれるんなら、よかった。つーかやっぱり、紗良が見ててくれたから、点をいっぱい入れられた気がする。後半まで、体力持たなかったけどさ」