ずっとキミしか見えてない

「け、決勝まで進むなんてすごいね」


 汗ばんだ光雅くんの首筋が、やけに色っぽい。

 動揺しつつも、やっとのことで私は言った。


「うん。途中ギリギリの試合もあったんだけどさ。みんなと協力して、なんとか勝ち上がってこれたよ」

「この勢いで優勝だね!」

「そうだね。……と、言いたいところだけど、さすがに簡単にはいかなそうなんだ。相手の三年五組、準決勝でも敵チームに四点しか取られなかったんだって。他の試合も圧倒的だったらしいし」

「え、そんなにすごいの……」


 私たちのクラスとは反対側のコートで練習をしている三年五組の選手たちをちらりと見る。

 長身で筋肉がついた人たちばっかりだった。

 二歳しか違わないのに、少し前まで中学生だった一年生の男子とは、体格が全く違うように見えた。


「確かに……。すごく強そうだね」

「だろ。見ただけで違うって分かるよなー。ま、全力は尽くすけどさ」

「うん! 頑張って!」